2024年10月31日、株式会社王将フードサービス(以下、餃子の王将)は2025年3月期第2四半期(2024年4月~9月)の連結決算を発表しました。売上高は497億4400万円で、前年同期比10.2%増となり、過去最高を更新しました。営業利益は49億8800万円(前年同期比30.6%増)、経常利益は51億2200万円(同5.5%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は38億9600万円(同26.8%増)と、各指標で増収増益を達成しています。
この好調な業績の背景には、以下の要因が考えられます。
1. 店内飲食の回復とテイクアウトの好調
新型コロナウイルス感染症の影響が緩和され、消費者の外食意欲が高まったことにより、店内飲食の売上が回復基調にあります。さらに、テイクアウトやデリバリーサービスの強化が奏功し、売上全体の底上げに寄与しました。
2. 価格改定と高付加価値商品の販売
原材料費やエネルギーコストの上昇に対応するため、2022年に2度の価格改定を実施しました。これにより、売上高の増加と原価率の低減が実現しました。また、高付加価値商品の販売促進により、客単価の向上も図られました。
3. 効率的なコスト管理と人材育成
人手不足や人件費の上昇に対応するため、効率的なシフト編成や調理・接客研修の強化を行いました。これにより、サービス品質の向上とコスト管理の最適化が達成されました。
4. フランチャイズ(FC)店舗の強化
FC加盟店に対する調理指導や衛生管理の徹底により、FC店舗の売上が過去最高を記録しました。これにより、全体の売上増加に大きく貢献しています。
今後の展望
餃子の王将は、2025年3月期の通期業績予想を上方修正し、売上高1013億9400万円(前年同期比9.0%増)、営業利益93億円(同16.5%増)、経常利益95億2700万円(同4.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益66億6900万円(同7.3%増)を見込んでいます。
このように、餃子の王将は外食産業全体が厳しい状況にある中で、積極的な施策と柔軟な対応により、堅調な業績を維持しています。今後も、消費者ニーズの変化や市場環境に対応し、さらなる成長が期待されます。